前回の記事では、「少人数で愉しむ利尻島・礼文島 3日間」ツアーの利尻島について、島の概要や魅力、注意点を時系列に沿って分かりやすく解説しました。

この日は「花の浮島」礼文島へ向かいます。島旅の快適さを左右しやすいのは、天候だけでなく、実は「荷物の取り回し」という地味な負担かもしれません。本ツアーでは、2日目と3日目のフェリー移動において、シニア世代の旅の快適性を守る工夫が取り入れられていました。
フェリーは一等1等指定席で、遠ざかる利尻富士や近づく礼文島など、紺碧の海景をゆったりと楽しめます。単なる移動ではなく、海上のプライベートサロンで過ごすひとときのようです。


とりわけ、「大きなお荷物はバスに置いたまま」フェリーに乗船できる点は重要です。重い荷物を持たずに移動できるため、負担が減り、安心につながりますね。
今回の記事では、6月2~3日に初めて訪れた礼文島や稚内を、シニアのための「食と花と名所の癒やし旅」として、その全貌をご紹介します。

6月2日(火)ー 専用バスで巡る礼文島
この日も晴天に恵まれ、風も例年に比べて穏やかで、絶好のハイキング日和でした。ここでは、この日の日程を時系列に沿って紹介します。

午前の桃岩展望台ハイキング:体力に合わせた「2グループ制」
高山植物が咲き誇る「桃岩展望台」でのハイキングは、本ツアーのメインです。礼文島観光協会認定のガイドが2名同行し、歩行ペースに合わせて2つのグループに分かれて歩くため、体力に自信がない方も焦らず楽しめます。

歩行ペースに応じてグループ分けされるので、「周囲を待たせてしまう」という心理的な焦りを感じる必要はありません。
約2.6キロの道のりを約2時間半かけて、無理のないペースで進みます。配布されるガイディングレシーバーを通して、ネイチャーガイドによる植物解説を明瞭に聞くことができ、景色を愛でながら高山植物の神秘についての解説に耳を傾けられます。

春から初夏にかけては数十種類の高山植物が美しい花を咲かせ、例年より早く開花したものも多く確認できました。植物好きにはよても貴重な体験でしたね。

昼食:名物ウニ丼(海鮮処かふか)
ハイキングで心地よい汗を流した後は、「海鮮処かふか」にて名物の「ウニ丼」を味わえます。6月はちょうどウニ漁が始まる季節で、エゾバフンウニやキタムラサキウニの極上の甘みと磯の香りを堪能できます。


めったにお目にかかれないほど豪華なウニをいただけて、幸せいっぱいでした。
午後の観光:季節の花と絶景スポット巡り
「レブンアツモリソウ」の群生地
午後は、5月下旬〜6月中旬のこの時期にしか見られない、貴重な礼文島の固有種「レブンアツモリソウ」の群生地を見学しました。特定国内希少植物種に指定されており、純白の花を咲かせるのは一年のうちわずか数週間。レブンアツモリソウは、まさに「ラン科の女王」と呼ぶにふさわしい存在です。


この時期を狙って訪れる最大の価値は、礼文島の固有種であり「幻の花」と称される「レブンアツモリソウ」と出会えることにあります。可憐な花々が群生する光景は、この時期に訪れた人だけが享受できる至福の景色です。
澄海岬(すかいみさき)
抜群の透明度を誇る青い海や、弧を描くように広がる入江、そして美しい断崖絶壁を一望できる、島内屈指の人気スポットです。午後になり風が強まりましたが、眼下に広がる絶景は息をのむほどでした。

スコトン岬
北部西海岸の断崖がそのまま岬になったスコトン岬。この日は残念ながら少しガスがかかり、サハリン島やトド島は見えませんでした。それでも、礼文島最北端の地からダイナミックな景観を味わえました。

宿泊:花れぶん(到着後はゆっくり休息)
宿泊は、礼文島随一の宿として名高い「花れぶん」です。到着後は、夕食前に温泉に浸かり、海に浮かぶ利尻富士の雄姿を眺めながら、ゆっくりと過ごしました。ここでは、目にも美しい「和食会席」をおいしくいただきました。


6月3日(水)ー 日本の最北端の地 宗谷岬へ
最終日は朝8時15分にホテルを出発しました。この日も荷物はバスに置いたまま、フェリーの1等イス指定席に乗船し、約2時間のクルージングで稚内港へ向かいました。
稚内到着後は、バスで「宗谷岬」を訪れ、「日本の最北端の地の碑」が建つこの場所で遠くを見渡し、旅の達成感を味わうことができました。



すべての行程を終え、15時50分発のANAで稚内空港を出発し、17時50分に羽田空港へ到着後、解散となる予定でした。しかし台風が関東に接近したため飛行機が飛ぶことができず、「サフィールホテル」に延泊することを余儀なくされました。

夜はホテルではなくラーメンが食べたかったため、市内の有名店「ラーメン広宣」で味噌と塩ラーメンをいただくことにしました。
翌4日は遅めの朝食後、稚内港北防波堤ドームと旧瀬戸邸を見学し、15時50分発のANAで稚内空港を出発。17時50分に羽田空港へ、1日遅れで定刻通り無事に到着しました。

最後に:絶景と利便性の共存
旅行の快適性は、旅行プランのすばらしさだけでなく、天候の良しあしにも大きく左右されます。今回のシニア旅行では滞在中の天候は良好でしたが、この時期としては珍しい台風の影響で羽田に帰れず、延泊となって3泊4日の旅行になってしまいました。

事前の天気予報である程度は想定していたため、少し残念な気持ちはありましたが、貴重な経験ができたと前向きに捉えています。
その一方で、島内移動を担うのは、全行程「トイレ付きバス」です。これは単なる利便性ではなく、シニア世代の切実な不安を和らげ、絶景への没入感を高めるための「究極のホスピタリティ」にほかなりません。
「次の停留所まで大丈夫だろうか」というかすかな緊張から解放されると、目の前の景色はより鮮明に、より深く心に刻まれます。湖面に静寂を映す姫沼からの利尻富士や、最果ての断崖・スコトン岬のダイナミックな絶景。そして旅のクライマックスでは、日本の北の極点・宗谷岬へ到達し、旅のフィナーレを華やかに彩ります。
北海道は、この旅でほとんどの地域を回ることができました。あとは流氷とオーロラを見られれば、ほぼコンプリートです。やはり北海道は、雄大な景色に加え、おいしい海の幸も味わえます。ぜひ流氷見学に再訪したいと考えています。
《 参考情報 》





