愛車とともに(LEXUSリコール編)

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レクサス車を愛用されているシニア世代の皆様へ

現在、トヨタ自動車のレクサスブランドから正式に発表されている「パノラミックビューモニター」の大規模リコールについて、その詳細と対応方法をわかりやすくお伝えします。

レクサスのパノラミックビューモニター(PVM)のリコールは、プログラムの不具合が原因です。発進直後やシフト操作時に映像がずれたり表示されなくなる可能性があり、国土交通省へ届出されました。

走行性能やブレーキなどの基本的な運転機能に直接影響するものではありませんが、駐車時や狭い道路での周囲確認を補助する重要な装備の問題であることに変わりはありません。

本記事では、対象車種・不具合の原因・具体的な症状・ユーザーへの影響・取るべき対応方法について、具体的に解説いたします。

なお、本記事の内容は国土交通省への最新届出情報とメーカーが公表している正式な内容に基づいています。

「パノラミックビューモニター」とは

まず、今回の対象となっている「パノラミックビューモニター(PVM)」についておさらいしましょう。これは、車に搭載された複数のカメラを使い、車を真上から見下ろしたような映像(360度映像)を画面に映し出す機能です。

特に死角の多い大型車(SUVやミニバンなど)では、駐車時や狭い場所でのすれ違いの際に、周囲の障害物や歩行者を確認する重要な安全装備となっています。

トヨタ お問い合わせ・よくあるご質問 | パノラミックビューモニター(PVM)。見通しの悪いT字路や狭い道で、死角が見やすくなる方法を教えて。 | トヨタ自動車WEBサイト
駐車時には、クルマの上から見たような映像と後方カメラの映像を表示して、安全な駐車をサポートします。

今回起きている「不具合」の内容

リコールの原因は、モニターを表示するための「コンピュータのプログラム」に不備があったことです。具体的には、以下のような症状が発生する可能性があります。

  • 映像がずれて表示される:周囲の映像が実際の位置からずれて映ることがあります。
  • 画面が固まる(フリーズ):映像が一時的に停止し、動かなくなることがあります。
  • 画面が真っ暗になる:シフトレバーを「R(バック)」に入れても映像が映らなかったり、突然ナビ画面が消えて再起動したりすることがあります。

これらの症状は、エンジンをかけた直後にバック操作を行うなど、特定の操作が重なった時に起きやすいとされています。映像を信じて運転していると、思わぬ接触事故につながる恐れがあります。そのため、国の保安基準に適合しないと判断され、リコールとなりました。

あなたの愛車は対象ですか?(対象車種の一覧)

今回のリコールは、トヨタ・レクサス合わせて約128万台という非常に大規模なものです。対象となるレクサス車は、2021年(令和3年)9月頃から2025年(令和7年)9月頃までに生産された幅広い車種にわたります。

LEXUS > リコール等情報 > リコール・改善対策情報 > NX、RX、LBX、UX、LM、ES、LX、LS、RZ、LC、GXのリコール
令和3年から令和7年に生産したNX、RX、LBX、UX、LM、ES、LX、LS、RZ、LC、GXの一部車両につきまして、令和7年10月30日に下記内容のリコールを国土交通省へ届け出しました。

主な対象車種

  • SUV:NX(250/350/350h/450h+)、RX(350/350h/450h+/500h)、LX(600/700h)、UX(200/250h/300h/300e)、LBX、GX550
  • セダン・クーペ:LS(500/500h)、ES300h、LC(500/500h)
  • ミニバン:LM(350h/500h)
  • 電気自動車(EV):RZ(300e/450e)

※ 同じ車種でも、製造時期や搭載されているシステムによって対象外となる場合があります。正確な情報は、車検証にある「車台番号」で確認する必要があります。

なぜプログラムに不具合が起きたのか

今回の問題は、カメラ本体や配線の故障(ハードウェアの故障)ではなく、「ソフトウェア(プログラム)」の設計上のミスです。さらに、前年のリコールでは下記の車種では溶着設備の管理が不十分だったため、カメラケース接合面の防水性が確保できず、雨水等が浸入することがありました。

LEXUS > リコール等情報 > リコール・改善対策情報 > RX、NX、UX、LS、ES、LX、RZのリコール
令和4年から令和5年に生産したRX、NX、UX、LS、ES、LX、RZの一部車両につきまして、令和6年6月14日に下記内容のリコールを国土交通省へ届け出しました。

雨水などが浸入すると、回路が腐食して導通不良が起こり、カメラ映像が映らなくなる恐れがあります。まだ点検を受けていない方は、併せて整備を受けてください。

これから行う「改善措置」と作業方法

対策は、コンピュータのプログラムを「正しい動作をする最新版」に書き換える(アップデートする)ことです。部品を交換する必要はありません。

【作業の方法は2通りあります】

  1. レクサス販売店(ディーラー)での作業:お店に車を持ち込み、専用の機械を繋いでプログラムを書き換えます。作業時間は通常30分から1時間程度ですが、現在は混雑が予想されるため、事前の予約が推奨されています。
  2. 通信(OTA)による更新:新しいレクサス車の一部では、スマートフォンの更新のように、車載通信機を使って自宅にいながらプログラムを更新できる場合があります。ナビ画面に「ソフトウェア更新」の案内が出ている場合は、画面の指示に従うだけで対策が完了します。

私の車は、LEXUS NX350h Fスポーツで対象車でした。点検整備の際に、同時にプログラム更新を行いました。作業時間は、30分程度で終了し、費用は、リコールですので完全に無料です。

今すぐ取るべきアクション

まずは、ご自身の車が対象かどうかを確認しましょう。

  1. 通知を確認する:メーカーや販売店からダイレクトメール(ハガキ)が届きますので、必ず中身を確認してください。
  2. 公式サイトで検索する:レクサス公式ホームページの「リコール情報検索」に、車検証の「車台番号」を入力するとすぐに分かります。
  3. 販売店に電話する:よく行くレクサスのお店に電話して「自分の車はリコールの対象か」と聞くのが一番確実で安心です。

現在、リコール対象車が多いため、対応まで数か月かかる場合があります。不具合を感じている方は、特に早めの予約をおすすめします。

修理が終わるまでの注意点

リコール対応が完了するまでは、モニターの映像を100%過信せず、「ミラー」と「自分の目」による直接の安全確認を最優先にしてください。もし画面の動きが怪しいと感じたら、一度操作を止めて落ち着いて周囲を確認するようにしましょう。

おわりに

今回のリコールは、いわば「車のコンピュータの修正作業」です。エンジンやブレーキなどの機械部品を丸ごと取り替えるような大掛かりな修理作業ではありませんが、運転中の安全確認に直接関わる重要なシステムの更新であり、決して軽視してはいけない対応となります。

ディーラーでプログラム修正をしてもらえば、影響を受けている車は元通りはっきり見えるようになります。できるだけ早めに対応してくださいね。

専門的な言葉では「メモリ管理の不備」と呼ばれますが、簡単に言うと、コンピュータが映像を処理する際に使う「作業スペース」がいっぱいになり、処理が追いつかずパンクしてしまったような状態です。これにより、映像のずれのほか、画面が固まったり、消えたりする現象が起きてしまいます。

特に不便を感じていないから大丈夫」と思わず、事故を未然に防ぐために、お早めに販売店へ相談されることをお勧めします。最新の安全機能を万全な状態に戻して、これからも安心してレクサスでのドライブを楽しみましょう。

《 参考情報 》

【超速報】トヨタ128万台リコール!「パノラミックビューモニター」不具合の全車種42台リストと業界の課題を徹底深掘り
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