奥多摩湖(正式名称:小河内貯水池)は、東京都西多摩郡奥多摩町に位置する人造湖で、首都圏から日帰りで行ける涼しい避暑地として人気があります。標高は約530mにあり、夏場でも平均気温が市街地より数度低く、緑豊かな山々と湖面の涼風が心地よいのが特徴です。
「東京水がめ」として知られる奥多摩湖は、都民の水道水の約2割を供給する重要な存在です。湖畔には豊かな森や山々が広がり、都心から約2時間というアクセスの良さも魅力で、気軽に自然を楽しめる避暑地として親しまれています。
標高が高く、夏でも都心より5〜7℃ほど気温が低いため、猛暑の続く都市部と違い、涼しさと爽快感を感じられるのが最大の魅力です。この奥多摩湖は、東京都心からほど近い場所にありながら、豊かな自然と涼しさを満喫できる理想的な避暑地です。
本記事では、奥多摩湖がなぜ避暑地として魅力的なのか、その特徴や見どころ、そして周辺の観光スポットについて簡潔にご紹介します。

多摩地区は自宅から車では比較的混み、想定以上に時間を要する場合があるため、行く機会は少なめです。今回は、依然秋に訪れた秋川渓谷に続いて、夏の避暑地として訪れた奥多摩湖の魅力をお届けしたいと思います。

魅力と避暑地としての特徴
奥多摩湖は、多摩川を堰き止めて造られた人造湖で、正式には「小河内貯水池」と呼ばれています。都民の水がめとして重要な役割を担いながらも、その豊かな自然環境が多くの人々を魅了しています。
都心から約2時間の手軽なアクセス
中央自動車道を利用すれば、都心から車でわずか約2時間という手軽さが大きな魅力です。JR青梅線やJR中央線などの公共交通機関でもアクセスできるため、日帰りでも十分に自然を堪能できます。
標高による涼しさ
奥多摩湖の標高は約500~600mあり、都心と比べて気温が約3~5度低いとされています。湖畔から吹く涼やかな風も加わり、真夏でも比較的快適に過ごせるため、都会の暑さから逃れるのに最適な場所です。
豊かな自然と絶景
奥多摩の山々に囲まれた湖は、四季折々の美しい景色を楽しめます。夏は特に、新緑が湖面に映り込み、清涼感あふれる風景を創り出します。湖の周りには遊歩道やハイキングコースが整備されており、涼しい空気の中で森林浴や散策を楽しめます。
見どころと楽しみ方
奥多摩湖を訪れた際には、ぜひ足を運んでほしい見どころや、様々な楽しみ方があります。
「ドラム缶橋」の散策
奥多摩湖には、湖面にドラム缶を浮かべて造られたユニークな浮き橋、「ドラム缶橋(通称:麦山浮橋、留浦浮橋)」が2か所あります。湖面を揺れながら渡るスリルと、橋の上から眺める360度の絶景は、奥多摩湖ならではの体験です。
奥多摩周遊道路の絶景ドライブ
奥多摩湖から檜原村方面へ向かう「奥多摩周遊道路」は、絶景のドライブルートとして知られています。いくつもの展望台から、湖や山々を望む雄大な景色を楽しめます。
湖畔でのアクティビティ
奥多摩湖では、カヌーやSUP(スタンドアップパドルボード)などのウォータースポーツを楽しむことができます。湖面から眺める景色はまた格別です。また、サイクリングロードも整備されており、自転車で湖の周りを巡るのもおすすめです。
「奥多摩水と緑のふれあい館」
奥多摩湖や小河内ダムの歴史、奥多摩の自然について楽しく学べる展示施設です。レストランやお土産コーナーもあり、雨天時でも楽しめます。

周辺の観光スポット
奥多摩湖周辺には、さらに涼しさを感じられる場所や、魅力的な観光スポットがたくさんあります。
日原鍾乳洞(にっぱらしょうにゅうどう)
都内最大の鍾乳洞で、年間を通じて洞内の気温が11度とひんやりしているため、真夏の避暑には最適なスポットです。神秘的な地底の光景は一見の価値があります。

御岳山(みたけさん)とロックガーデン
ケーブルカーで手軽に登れる御岳山には、武蔵御嶽神社や宿坊があり、歴史と自然を感じられます。山頂から続く「ロックガーデン」は、奇岩や滝が点在する涼やかな沢沿いの遊歩道で、苔むした岩や清流の音に癒されます。

鳩ノ巣渓谷(はとのすけいこく)
多摩川の急流が作り出した美しい渓谷で、川沿いには遊歩道が整備されています。エメラルドグリーンの水面や、吊り橋からの眺めは絶景です。清流のそばを歩けば、自然の涼しさを肌で感じられます。

奥多摩温泉「もえぎの湯」
奥多摩湖の入り口、JR奥多摩駅近くにある日帰り温泉施設です。多摩川の清流を眺めながら入浴でき、ハイキングやアクティビティで疲れた体を癒すのに最適です。
最後に
奥多摩湖は、都心からのアクセスが良いだけでなく、湖や山、渓谷、鍾乳洞といった様々な自然を一度に楽しむことができる魅力あふれる避暑地です。アクティブに過ごしたい方も、静かに癒されたい方も、それぞれのスタイルに合わせた楽しみ方が見つかるでしょう。
都心から近い距離でありながら、豊かな自然と涼しい気候が魅力の奥多摩湖。小河内ダムや浮橋、四季折々の湖畔風景が美しく、周辺には温泉や鍾乳洞、渓谷など多彩な観光スポットも点在します。静かな時間を過ごしたい人や、自然の中でリフレッシュしたい人にとって理想的な場所です。
奥多摩湖とその周辺エリアには、都心近くとは思えない圧倒的な自然の静けさと涼しさがあります。四季折々の美しい景観、ユニークな観光体験(ドラム缶橋、鍾乳洞、滝など)、そしてキャンプやカヌーといったアクティビティ、歴史・文化スポットも充実。ファミリーからアウトドア愛好家、写真・自然好きまで、幅広い世代に楽しんでいただける避暑地です。
宿泊を考えている方には、奥多摩湖畔の「山のふるさと村」内のコテージや、近隣の温泉旅館がおすすめです。1泊することで、早朝や夕暮れ時の静かな奥多摩湖を独り占めできます。日帰りでも十分楽しめますが、ゆっくりと自然を満喫したい方はぜひ宿泊も検討してみてください。

奥多摩湖周辺は自然保護区域でもあるため、ゴミの持ち帰りや動植物の採取禁止などのマナーを守って観光することが大切ですね。美しい自然を未来に残すためにも、エコツーリズムの精神で訪れましょう。
《 参考情報 》

