前回は、大阪・関西万博と大阪城を巡る2泊3日の旅行プランをご紹介しました。今回は、今月9日に実際に訪れた万博旅行の初日について、移動から会場到着までを詳しくお伝えします。多くの方が興味をお持ちの大阪・関西万博の様子や現地での体験を、臨場感たっぷりにご報告します。

当日は快晴に恵まれましたが、真夏の大阪らしい猛暑が予想されていました。朝9時半に自宅を出発し、東京駅から新幹線に乗車。約2時間半の快適な車内時間を過ごした後、新大阪駅に到着しました。そこから東海道本線の普通電車に乗り換えて大阪駅へ。到着後は駅周辺の商業施設で軽く散策しながら、地元の雰囲気を楽しみました。
午後3時にホテルにチェックインし、長旅の疲れを癒すために少し休憩しました。重いスーツケースや不要な荷物は部屋に置き、必要最小限の持ち物だけで万博会場行きの特設シャトルバスの停留所へ向かいました。市内はかなり混雑していましたが、その後バスは予想以上にスムーズに運行されており、万博会場の西ゲート付近まで快適に移動できました。
初日は長距離移動が中心でしたが、夕方5時からの特別入場券「ナイトパス」を事前に購入していたおかげで、初日から夜の幻想的な万博の雰囲気を満喫できました。


日没後のライトアップされた会場は昼間とは全く異なる魅力に溢れ、とても印象的でしたね。
ナイトパスで入場
入場時刻
17時になると、私たちは胸を膨らませて万博会場に足を踏み入れました。夜の会場は昼間とは全く異なる幻想的な表情を見せていました。各国パビリオンの創意に富んだライトアップ、闇に浮かび上がる建築物のシルエットや大屋根リング、そして夜間限定のショーやイベントが、訪れる人々を神秘的な雰囲気で包み込んでいました。
この時間帯の特徴
人の流れは日中より緩やかでしたが、人気パビリオンには依然として長蛇の列があり、期待していた空いた状態での見学はできませんでした。それでも、夜の幻想的な雰囲気を楽しみながら会場内を散策できたのは幸いでした。ライトアップされたパビリオンや夜空に浮かぶ大屋根リングの光の演出など、昼間とは異なる魅力を堪能できたことは、非常に貴重な体験となりました。
パビリオン見学
会場到着後、まず「PASONA NATURE VERSE」パビリオンの列に並びましたが、予約済みのオーストラリア館の入場時間が迫っていたため、残念ながら見学を断念しました。待機中、アプリで他のパビリオンの当日予約を探しましたが、人気展示はすでに満席となっており、希望していた多くの展示を諦めることになりました。それでも、会場全体の雰囲気を十分に楽しむことができました。
事前予約していたオーストラリア館には、指定時間枠(18:00~18:15)内に無事入場できました。その後、予約なしでも入場可能だったスペイン館やサウジアラビア館、国際機関共同館など、いくつかの国際パビリオンを見学することができました。各国が趣向を凝らした展示内容はそれぞれに個性があり、夜のライティングによってさらに魅力が増していました。
アオと夜の虹のパレード
会場内を巡る中で、メインイベントの一つであるウォータープラザの「アオと夜の虹のパレード」をぜひ見たいと思っていました。予約はできませんでしたが、19:10からの第1回目を比較的良い位置から観覧することができました。このパレードは、万博のシンボルである大屋根「リング」の下を、光と音が融合した幻想的なフロート(山車)とダンサーが練り歩くショーです。
最大の魅力は、デジタル技術を駆使した光と音の演出です。パビリオンのライトアップと連動し、夜空を舞台にした壮大なショーを創り出します。夜の万博に映える色とりどりの光は、まさに「夜の虹」そのもの。来場者も参加できるインタラクティブな演出が取り入れられる予定で、観るだけでなく、一体となって楽しめる点も見どころです。


万博のテーマである「いのち輝く未来社会」を、視覚的・聴覚的に表現した、忘れられない感動体験となるでしょう。
印象に残ったパビリオン
もう少し多くのパビリオンを見学したかったのですが、予想以上に当日予約が難しい状況でした。夜間も蒸し暑く、人気パビリオンは常に混雑していましたが、特に印象的だったパビリオンをご紹介します。
サウジアラビア館
サウジアラビア館は、石造りの建物が迷路のように連なり、中東の伝統都市を探検しているような異国情緒を体験できるパビリオンです。 前庭にはサウジ由来の植物が植えられ、現地から取り寄せたリヤド・石が随所に使われています。さまざまな展示を巡りながら、サウジアラビアの多様な自然や歴史、文化、未来のイノベーションに直接触れられるのが大きな魅力で、日本館に次ぐ広さを誇ります。
館内では、AIやロボット技術を活用した壮大な都市計画、サウジアラビアの豊かな文化遺産、そして雄大な自然を体験できます。巨大な映像やインタラクティブな展示を通じて、来場者は五感で未来のビジョンを感じることができます。このパビリオンは、未来への挑戦と伝統文化の共存というサウジアラビアの魅力が凝縮された、次のような見どころがあります。

- ウェルカム体験:「ハファワ(伝統的なおもてなし)」としてサウジアラビアコーヒーとデーツが提供されるほか、レモネードなどの飲料サービスも。入館直後から”サウジのホスピタリティ”を感じられる演出です。
- 多数のイベントとパフォーマンス:音楽、ダンス、演劇、DJステージ、映像ショーなどイベントが開催予定です。また「水の物語」など、日本との文化的な共通点を描くパフォーマンスも楽しめます。
- 体験型展示やフォトスポット:訪問者が実際に参加できる書道デモンストレーション(日→アラビア語)、文化スタジオ、フォトブースなど、五感を使って楽しめる仕掛けが多数あります。
訪問時の実践的アドバイス
ナイト万博で体験した注意点をまとめました。以下のポイントを参考に、快適に会場を楽しんでください。
- 会場内は1日で2万歩以上歩くこともあります。疲労を防ぐため、こまめに休憩を取りましょう。
- 休憩スポットやトイレの場所は公式マップアプリで事前に確認しておくと安心です。
- プリントアウトした会場内地図も持参すると便利です。
- 暑さ対策(水分補給、帽子、日傘、屋内休憩所の利用)を徹底しましょう。
- 汗をかくことが多いので、タオルを複数枚持参するとよいでしょう。
- スマホの充電器や予備電源を忘れずに。チケットのQRコードは紙でも持参しましょう。
- 情報確認のため、モバイルバッテリーは必携です。
- 会場内はキャッシュレス決済が基本です。スマホ決済やクレジットカードを準備しておきましょう。
- 長時間の待ち時間に備えて、伸縮式折たたみ椅子があると便利です。
- 食事会場は非常に混雑しています。カロリーメイトやソイジョイなどの軽食を持参しておくと安心です。
事前準備が成功の鍵です。人気パビリオンの予約は極めて困難な状況です。公式サイトで、当日や夜間の特別イベント、美しいライトアップが楽しめるパビリオンを事前にチェックしておきましょう。
最後に
9月以降は来場者数が徐々に増加し、一日の来場者数が20万人に迫っています。現時点では新規に入場することも困難な状況です。今後は閉会に向けてさらなる混雑が予想され、パビリオン等の事前予約や当日予約もより厳しい状況になることは確実です。

今日は17時からのナイトパスで入場しましたが、依然として蒸し暑さが続いていました。最初に希望していたパビリオンには入場できず、予約が取れていた別のパビリオンに向かいました。その後、空き時間にスマホや会場端末機で当日の空き予約を試みましたが、希望のパビリオンは予約できませんでした。

「アオと夜の虹のパレード」の素晴らしいショーを満喫した後、終演前に少し早めに席を立ち、比較的混雑の少ない東ゲート方面へと移動しました。夜の会場を十分に楽しんだ後、20時すぎには夢洲駅に到着し、初日の万博体験を終えることができました。

駅周辺は帰路につく多くの来場者で賑わい、想像以上に混雑していましたが、比較的スムーズに電車に乗ることができましたね。
今回は一日目の実体験をお伝えしました。次回は二日目の体験談をご紹介します。
《 参考情報 》


