今回は、5月下旬にツアー参加した「新緑の草花が豊富な赤城自然園とミズバショウ咲き誇る尾瀬ヶ原ハイキング」をお届けします。本記事の初回は、群馬県前橋市にある「赤城自然園」をご紹介します。
この自然園は、赤城山西麓、標高約600mに位置する広大な自然観察園です。四季折々の豊かな自然が魅力ですが、特に「初夏」(5月下旬から7月頃)は、新緑が眩しく、様々な花々が咲き誇る、最も華やかな季節の一つです。

当日は天気に恵まれ、木々が強い日差しを程よく遮ってくれて、絶好の散策日和となりました。自然園専属ガイドの丁寧な説明のおかげで、珍しい草花についても詳しく学ぶことができました。
昼食は野外のベンチで楽しみ、自然の中での食事は格別でした。清潔なトイレも整備されており、午後からも安心して園内の観察を自由に続けることができました。
それでは、赤城自然園の特徴や見どころについて、詳しくご紹介していきます。

赤城自然園の初夏の特徴
赤城自然園の初夏は、新緑の輝きと、それに寄り添うように咲き乱れる多様な花々が最大の魅力です。標高が高いため、平地より季節の移り変わりがゆっくりで、初夏でも春の名残の花から真夏の花まで、幅広い植物を楽しむことができます。

園内は「セゾンガーデンエリア」「四季の森エリア」「自然生態園」の3つのエリアに分かれており、それぞれ個性豊かな自然が広がっています。遊歩道には木の皮が敷き詰められ、勾配も緩やかなため、老若男女を問わず気軽に散策を楽しめます。外周は約4kmあり、ゆったりと自然を満喫できます。
初夏の見どころ
新緑の輝きと心地よい森の空気
初夏の赤城自然園では、何よりも生命力溢れる新緑の美しさに魅了されます。ブナやミズナラなどの木々が芽吹き、若葉が光を受けてきらめく様子は、都会の喧騒を忘れさせるほどの癒しを与えてくれます。
木漏れ日が降り注ぐ遊歩道では、鳥のさえずりや川のせせらぎ、爽やかな風が心地よく、心身共にリフレッシュできます。森林セラピーロードとしても認定され、五感で自然を感じられる体験ができます。
多種多様な花々の共演
初夏の赤城自然園では、山野草から園芸種まで、数多くの花々が次々と見頃を迎えます。春から初夏への移行期にあたるこの時期は、様々な花の競演を楽しめます。
- シャクナゲ: セゾンガーデンでは、東洋有数の種類を誇る和洋のシャクナゲが咲き誇り、見事な景観を作り出します。

シャクナゲは最盛期を過ぎていたものの、花が豊かに咲き誇り、見事な姿を見せていました。
- シャクヤク: 自然生態園では、レッドチャームと呼ばれる赤く可憐なヤマシャクヤクの群生が見られました。
- サンショウバラ: 自然園のサンショウバラが一斉に開花し、今だけの華やぎを森の中で感じられます。

- ハクウンボク: 初夏に咲く豊かな花が白い雲のように見えることから、ハクウンボク(白雲木)と名付けられました。散った花びらは地面一面を覆い、美しい景色を作り出していました。

- ツツジ類(ヤマツツジ、レンゲツツジなど): 赤やオレンジ、ピンクなど色鮮やかなツツジ類が園内各所で咲き乱れます。

ツツジの丘は華やかな花のトンネルになりますが、5月下旬にはすでに終わりを迎えていましたね。
- ハンカチノキ: 白い大きな苞(ほう)が風に揺れる姿が、まるでハンカチが吊るされているように見える珍しい花です。
- オオヤマレンゲ: とても上品で清らかな白い花を咲かせます。
※ なお、6月中旬以降には、アジサイ、ホタルブクロ、ササユリ、キキョウ、ユウスゲ、トラノオなどの花々が次々と見頃を迎えます。

生物との出会い
自然園内では、様々な昆虫や鳥類との出会いも楽しめます。初夏になると、チョウやトンボ、カブトムシなどの昆虫が活発に活動を始め、豊かな生態系を間近で観察できます。運が良ければ、渡り蝶の「アサギマダラ」やモリアオガエルの卵塊に出会えることもあります。


今回は、幸運にも渡り蝶の「アサギマダラ」に出会うことができました。とてもきれいな蝶々でしたね。
散策のヒントと注意点
- 服装と靴:遊歩道は整備されていますが、自然の中を歩くため、スニーカーなどの歩きやすい靴と動きやすい服装をお勧めします。標高が高いため平地より気温が低くなることもあり、上着を持参すると便利です。
- 虫対策:虫が多い季節のため、虫除けスプレーの持参をお勧めします。
- 開花状況の確認:花の見頃は気候により変動するため、来園前に公式ウェブサイトやスタッフブログで最新の開花情報を確認しておくと良いでしょう。
- セゾンカード割引:セゾン系のカードを提示していただければ、入園料が半額の割引になり、とてもお得になります。(事前にご確認ください。)

園内には軽食を購入できる施設や休憩スペースがありますが、ゆっくり過ごしたい方はお弁当とお茶を持参することをお勧めしますね。
利用案内
最後に
赤城自然園の初夏は、都会の喧騒から離れた静寂と、豊かな自然の息吹に包まれた特別な空間です。園内を歩けば、色とりどりの花々が織りなす美しい風景と、木々のざわめきが心を癒してくれます。

季節の移ろいを五感で感じられるこの場所は、まさに自然からの贈り物です。この時期にしか見られない花々の競演と、清々しい森の空気をぜひ存分に味わってください。
初夏の赤城自然園では、新緑と色とりどりの花々が園内を彩り、生命力あふれる森が癒しの空間を作り出しています。サンショウバラ、アジサイ、ササユリなど様々な花が次々と咲き誇り、珍しい植物や昆虫との出会いも楽しめます。ゆっくり散策しながら、自然の豊かさを感じてください。
園内の遊歩道は緩やかな勾配で設計されており、お年寄りから小さなお子様まで、誰もが安心して散策を楽しめます。新緑の木漏れ日を浴びながら、野鳥のさえずりや清らかな川のせせらぎ、爽やかな風を感じることができ、心身ともに深いリフレッシュが体験できます。
この赤城自然園は、四季折々の自然の変化を存分に楽しめる特別な場所です。ぜひ一度、ご家族やご友人とともに来園して、かけがえのない自然の恵みと豊かさを心ゆくまで満喫してください。
次回は、ミズバショウが咲き誇る尾瀬ヶ原を紹介します。お楽しみに。
【参考情報】


