今年の夏は例年にも増して猛暑が続いています。7月下旬の盛夏を迎え、毎年の夏季で最も暑い時期となっています。連日35度を超える灼熱の日々が続き、まるで太陽が地上に近づいてきたかのような錯覚さえ覚えます。
梅雨明けからは雲一つない晴天の猛暑日が続き、アスファルトからは熱気が立ち上り、風までもが熱風となって吹き抜けています。
今年も庭の植物たちの健康を維持するため、朝夕の涼しい時間帯に水やりを欠かさず行っていますが、それでも暑さのせいか葉が萎れたり、花の色が褪せたりと元気のない花も増えています。特に日向に植えられた草花たちは、日中、葉を垂らして耐えているような姿をしています。

この猛暑の中で水やりを続けるのは骨の折れる作業ですが、毎日欠かさず花に水を与えることが私の大切な日課となっていますね。
そんな中、今回の記事では、この厳しい暑さにも負けず凛と咲き誇り、庭に鮮やかな彩りをもたらしてくれる強健な花たちを紹介します。これらの花々は強い日差しと高温の中でも美しく咲き続け、私たちの目を楽しませてくれる真夏の庭の主役たちです。
猛暑に強い花々
この猛暑にも負けず強く咲く我が庭の主役たちを紹介します。これらの花々は35度超の厳しい暑さでも生命力と華やかさを保ち、健気に成長し続けています。日当たりの良い場所でも元気に育ち、色鮮やかな花を次々と咲かせ、訪問者の目を楽しませています。

それぞれが独自の魅力で、夏の庭に彩りと生気をもたらす頼もしい存在となっていますね。
アサガオとハイビスカスの競演
アサガオとハイビスカスは日本の真夏を象徴する代表的な花々です。猛烈な暑さが続く今年の夏でも、例年通り生き生きと力強く開花しています。わが庭のアサガオは、最初に爽やかな青色の花が咲き誇り、その後、深みのある紫色、優しいピンク色、清楚な白色など、様々な色彩の花が次々と開花します。
一方、トロピカルな雰囲気を醸し出すハイビスカスは、情熱的な赤色の大輪から咲き始め、続いて明るい黄色や清潔感のある白色などの花が順に咲き、夏の庭に南国の雰囲気をもたらします。
灼熱の太陽が照りつける真夏の庭で、これらの花々は最も活気に満ちています。他の植物が萎れる中でも旺盛な生命力を見せ、鮮やかな色彩と豊かな花形で庭全体に生き生きとした賑わいを演出してくれます。朝の涼しい時間帯に開くアサガオと日中も堂々と咲き続けるハイビスカスの共演は、一日を通して庭を彩る素晴らしい組み合わせです。

例年通り、アサガオは青色の花から咲き始め、ハイビスカスは赤色の花から咲き始めています。

ペンタス
熱帯アフリカ原産のこの植物は、日本の暑い夏にも強く、比較的育てやすいため、初心者からベテランまで幅広い層に愛されています。真夏の灼熱の日差しが続く期間でも、他の花々が弱っている中で、ペンタスは力強く花を咲かせ続けます。特に高温多湿の環境でも生育が衰えることなく、むしろ活発に成長する性質を持っています。この花も、猛暑にも負けず元気な花を咲かしています。
咲いている期間も長く、5月頃から初霜が降りる10月下旬まで約半年もの間、次々と新しい花を咲かせ続けます。小さな星形の花が集まって咲く様子は、まるで小さな星団のようで、庭に神秘的な雰囲気をもたらします。

この花も猛暑に負けない花の一つで、星形の花が印象的ですね。赤、ピンク、紫、白など豊富なカラーバリエーションも魅力の一つで、好みや庭のイメージに合わせて色を選べるのも大きな特徴です。

サンパチェンス
この花も夏の高温に強い花として知られていますが、今年の異常な猛暑は例年を大きく上回り、さすがのサンパチェンスも体力を消耗しているようです。そのため、かなり控えめに花を咲かせている状態です。

今年は、植え付け直後には予想外のトラブルも発生しました。庭に訪れる野鳥たちに新芽や花芽を狙われ、せっかく成長し始めた部分が食べられてしまうという不運な出来事がありましたね。
例年なら、プランター全体が色鮮やかな花で埋め尽くされ、玄関アプローチを訪れる人を楽しませていました。今年も同様の華やかさを期待していただけに、現在の花の少なさは少し物足りなく感じます。しかし、サンパチェンスの生命力は強いので、秋に向けて気温が和らげば、再び成長して玄関先を彩ってくれるでしょう。暑さが和らぐのを待ちわびています。

キキョウ
今年のキキョウは、ハイビスカスとともに、真夏の庭の主役として堂々と輝いています。強い日差しの下でも元気に育ち、美しく可憐な花を次々と咲かせ続けています。花びらの繊細な質感と優雅な釣鐘型の形状が、夏の庭に涼やかな風情を添えています。深みのある紫色のキキョウに加え、清楚な純白のキキョウも新たに加わり、この二色が織りなす絶妙なコントラストが見る人の目を楽しませています。

今年からは、キキョウでは非常に珍しいピンク色の品種も玄関先に加えることができましたね。
朝露に濡れた姿は特に美しく、日本の夏の風物詩として庭に趣を与えてくれます。健康な生育状態から見て、秋頃までこの素晴らしい状態を維持し、優美な花を咲かせ続けてくれるでしょう。

おわりに
わが家の庭では、ここで紹介した花の他にも、前回の記事で紹介したブルメリアをはじめ、アガパンサス、日日草、百日草、千日紅、四季バラなど様々な種類の花が咲いています。

近年、夏の期間が非常に長くなり、庭の維持管理がより難しくなってきています。梅雨明け後はほとんど雨が期待できないため、朝夕の水やりが欠かせません。庭が比較的広く、花の種類も多いため、水やりだけで1時間ほどかかります。

熱中症や日射病、日焼けに気を配りながら作業するため、終わる頃には汗でびっしょりになりますね。
ガーデニングは趣味なので日々の作業は苦になりませんが、温暖化の影響で日本の四季の区別が薄れつつあります。春と秋が短くなり、夏と冬が主体となる「四季から二季へ」の移行が感じられます。この変化は日本の園芸文化や植物の生育サイクルにも影響を与えています。
気象予報によれば、今後も夏の長期化と気温上昇が予想されます。この環境変化の中でも工夫を凝らし、季節を感じる庭づくりを続けながら、自身の健康も維持していきたいと思います。何より、この庭が訪問者や家族に安らぎと喜びを与えることが最大の励みです。
《 参考情報 》


