庭づくり(リーガス・ベコニア編)

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室内を華やかに彩る「リーガス・ベコニア」は、その圧倒的な美しさと育てやすさから、シニア世代の方々に大変人気のある植物です。

別名「エラチオール・ベゴニア」とも呼ばれるこの植物は、寒い冬の時期に他の植物が休眠している中で、まるでバラのような豪華で華やかな花を次々と咲かせてくれることが、最も大きな魅力となっています。

冬の鉢花の女王とも呼ばれるこの植物は、その華やかな見た目からギフトとしても大変人気があります。「育てるのが少し難しそう」というイメージを持たれることもありますが、コツさえ掴めば長く花を楽しむことができます。

本記事では、リーガス・ベコニアの魅力や種類、そして長く元気に育てるためのコツを、初心者の方にも分かりやすく丁寧に解説します。

リーガス・ベコニアとは?

リーガス・ベコニアは、球根ベゴニアなどを交配して作られた園芸品種です。ドイツの育種家リーガス氏が紹介したことから、この名前がつきました。

  • バラのような豪華さ: 八重咲きの品種は、バラが次々と咲くような華やかな美しさがあります。
  • 室内で楽しめる: 強い直射日光や雨を嫌うため、室内での栽培に適しています。お庭の手入れが大変な方でも、窓辺やテーブルの上で気軽に楽しめます。
  • 開花期間が長い: 適切に管理すれば、秋から春(10月〜翌5月頃)まで、長期間にわたって花を咲かせ続けてくれます。

クリスマスシーズンは、シクラメンやポインセチアが園芸ショップをにぎわせていますが、リーガス・ベコニアもとても素敵ですね。

代表的な品種

花の色や形は多彩です。赤、ピンク、オレンジ、黄色、白、グラデーションなど、さまざまな色合いがあります。花の形も、シンプルで軽やかな「一重咲き」、豪華な「八重咲き」、小さな花がたくさん咲く「小輪多花タイプ」など、お好みに合わせて選べます。

  • ボリアス:日本で最も人気のある品種の一つ。淡いピンクとクリーム色のグラデーションが上品で、初心者にも育てやすいのが特徴です。
  • バラディン:鮮やかな赤色が魅力。還暦のお祝いやクリスマスの贈り物として人気があります。
  • コスモノア:ピンク色の大輪品種。花弁の縁が少し波打つフリル咲きになるものもあり、豪華な印象を与えます。
  • ルネッサンス:深みのある赤色で、花弁の縁にギザギザとした切れ込みが入る個性的な品種。シックで大人っぽいインテリアによく合います。

長く咲かせるための「3つの黄金ルール」

「せっかく買ってもすぐに枯らしてしまう」という声をよく聞きますが、「置き場所・温度管理・水やり」の3点に気をつけるだけで、驚くほど長持ちします。

置き場所:レースのカーテン越しが特等席

日光は好きですが、直射日光に当たると葉焼けしてしまいます。室内の明るい窓辺(レースのカーテン越し)に置きましょう。風通しの良い場所を好みますが、エアコンの風が直接当たると乾燥しすぎて蕾が落ちるため避けてください。

温度管理:人間が「心地よい」と感じる場所で

リーガス・ベコニアは、15℃〜20℃前後の温度を最も好みます。

  • 冬の注意点: 寒さには弱く、10℃以下になると株が弱ります。夜間の窓辺は急激に冷え込むため、寝る前に部屋の中央へ移動させると安心です。
  • 夏の注意点: 暑さも苦手で、25℃を超えると成長が止まります。夏場はできるだけ涼しい場所で管理しましょう。

水やり:「土が乾いてから」が基本

最も失敗しやすいのが水のやりすぎです。リーガス・ベコニアは過湿を嫌います。

  • タイミング: 土の表面が白っぽく乾いてから、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。
  • 与え方: 葉や花に水がかかると病気(灰色かび病など)になりやすいため、必ず株元(根元)にそっと注いでください。
  • 底面給水鉢の場合: 鉢底に水を溜めるタイプの場合は、水が完全になくなり、土が乾いたのを確認してから水を足しましょう。常に水が入っている状態は根腐れの原因になります。

日々のお手入れのコツ

  • 花がら摘み: 咲き終わった花や傷んだ葉は、こまめに摘み取りましょう。次の花が咲きやすくなり、病気の予防にもなります。
  • 肥料: 花が咲いている期間は、2週間に1回程度、薄めた液体肥料を与えると花付きが良くなります(真夏は控えめに)。
  • 切り戻し(夏越し): 5月下旬〜6月頃、花が一通り終わったら、茎を半分から3分の1ほどの高さで切り揃えます。株を休ませることで、日本の蒸し暑い夏を乗り越え、秋にまた花を楽しめます。

これらの内容を分かりやすくまとめた動画サイトは、以下のとおりです。ぜひご覧ください。

リーガス・ベゴニア:「冬の宝石」の育て方
この動画では、冬の室内を華やかに彩るリーガス・ベゴニアの魅力と、その美しさを長く保つための栽培のコツを詳しく解説しています。バラのような豪華な花姿を持つこの植物は、適切な温度管理と水やりで、秋から春にかけて長期間花を楽しめます。「ボリアス」...

ベゴニアとリーガス・ベゴニアの違い

ベゴニアとリーガス・ベゴニアの違いは、「総称」か「特定の品種」かという点です。ベゴニアは植物グループ全体を指す名前で、その中で特に室内向けの豪華な花を咲かせる品種がリーガス・ベゴニアです。

ベゴニア

シュウカイドウ科に属する植物全体の総称です。世界中に数千種類もの品種があり、花壇でよく見かける「四季咲きベゴニア(センパフローレンス)」や、美しい葉の模様を楽しむ「レックスベゴニア」など、見た目も性質も多種多様です。

リーガス・ベゴニア

ベゴニアの仲間の一種(エラチオール系)です。バラのように豪華な花を咲かせるのが特徴で、主に「室内観賞用」の鉢花として栽培されています。一般的なベゴニアより暑さに弱く、栽培には少しコツが必要です。

おわりに:暮らしの中での楽しみ方

リーガス・ベコニアは単体で飾っても十分な存在感がありますが、おしゃれなカゴや陶器の鉢カバーに入れるだけで、お部屋の雰囲気がガラリと変わります。シクラメンやアイビーなどと組み合わせて、季節の寄せ植えを楽しむのも素敵です。

花言葉には「親切」「幸福な日々」といった温かい意味が込められています。ご自身の癒やしとしてはもちろん、お誕生日や敬老の日のプレゼントとしても、その華やかさはきっと喜ばれるでしょう。

リーガス・ベコニアは、例えるなら「おしゃれで少し寒がりな貴婦人」のような植物です。私たちが心地よいと感じる明るく暖かいお部屋で、少し喉が渇いた時にだけお水をあげれば、その美しさで毎日優しくもてなしてくれます。

冬の室内は暖房で乾燥し、彩りが不足しがちです。そんな時、部屋の片隅にリーガス・ベゴニアがあるだけで、心まで温かく満たされるはずです。

ぜひ、この冬は「冬の宝石」をご自宅に迎えてみてはいかがでしょうか。

《 参考情報 》

リーガスベゴニアの特徴や育て方、品種の紹介【エラチオールベゴニア】
リーガースベゴニアの育て方|切り戻しや挿し木の方法も紹介します | となりのカインズさん
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