光の祭典!冬のドライブの魅力
「関東三大イルミネーション」とは、夜景観光コンベンション・ビューローが正式に認定した、関東を代表する大規模イルミネーション施設です。
いずれも日本夜景遺産に認定されており、数百万球という圧倒的な規模、細部まで計算された洗練された演出技術、そして独自のオリジナリティとコンセプトの明確さが、専門家からも来場者からも高く評価されています。
都市部の商業施設や駅前広場で見られる都市型イルミネーションとは異なり、広大な敷地と起伏のある自然地形を最大限に活かした圧倒的なスケール感と非日常的な空間演出が最大の特徴です。愛車で自由に移動しながら夜景を楽しめる、ドライブ旅行との相性も抜群です。
本記事では、三大イルミネーションの「あしかがフラワーパーク」「さがみ湖イルミリオン」「東京ドイツ村」を中心に、それぞれの魅力と必見の見どころを詳しく解説します。
あしかがフラワーパーク「光の花の庭」
特徴と魅力:芸術性と幻想美
栃木県足利市にある「あしかがフラワーパーク」は、約500万球以上を使用した「光の花の庭」が特徴です。全国イルミネーションランキングで長年1位を誇り、日本三大イルミネーションにも認定されています。
最大の特徴は、「花」をテーマにした唯一無二の世界観と芸術性の高さです。電飾を単に並べるのではなく、昼間の花園とは全く異なる幻想的で温かみのある「光の花園」へと園全体を変貌させます。花の形や色彩、季節感を光で表現した、単なる装飾を超えた空間です。
必見のハイライト
シンボルは、藤棚をモチーフにした「奇蹟の大藤(きせきのおおふじ)」です。藤の花が開花から散るまでの様子を、光と音、そして香りで五感に訴える演出が多くの感動を呼びます。光の花畑の奥に立つ「フラワーキャッスル」や、水面にイルミネーションが映り込む「水鏡」効果を利用したエリアも必見です。

「静かに感動する」タイプのイルミネーションとして、シニア層や写真愛好家に特に人気がありますね。
ドライブでの楽しみ方
都心からは東北道・北関東道経由でアクセスしやすく、東北自動車道・佐野藤岡ICから約20分です。
ドライブプラン(例)
夕方に到着してイルミネーションを鑑賞し、その後、近隣の温泉地(佐野・太田・伊勢崎方面など)に宿泊するプランが、夜間運転の負担を減らせるためおすすめです。昼間は佐野プレミアム・アウトレットでのショッピング、佐野ラーメン、日本最古の学校「足利学校」などの歴史散策と組み合わせるのが王道ルートです。
さがみ湖イルミリオン
特徴と魅力:体験型とダイナミック
神奈川県相模原市の「さがみ湖イルミリオン」は、アウトドア複合リゾート「さがみ湖リゾート プレジャーフォレスト」で開催されます。関東最大級の約600万球規模を誇り、起伏に富んだ山の斜面を生かしたダイナミックさが特徴です。
最大の特徴は、「体験型」イルミネーションの先駆けである点です。ただ眺めるだけでなく、高低差を活かしたスケール感ある演出や、アトラクションと組み合わせて体全体で光を感じられる点が、他の施設にはない魅力です。「動きと迫力重視」のアクティブ派や家族連れに人気があります。

必見のハイライト
全長250mの「光の虹のりふと」に乗って、眼下に広がる光の絨毯の上を空中散歩する体験は圧巻です。標高370mの山頂にある「光の観覧車」からは、園内全体だけでなく遠くの夜景まで一望でき、「空飛ぶ特等席」と呼ばれます。

光の宮殿や光のナイアガラなど、多彩なエリアがあり、視点が常に変わるため飽きることはありませんね。
ドライブでの楽しみ方
都心から中央道を利用して1〜1.5時間程度とアクセスが良く、半日〜1日のお手軽なナイトドライブに向いています。中央自動車道・相模湖東出口から約7分です。
ドライブプラン(例)
昼間に遊園地やアスレチックで活動的に過ごし、夕方からイルミネーション、そして最後に隣接する日帰り温泉「さがみ湖温泉 うるり」で暖まってから帰る「レジャー+温泉+夜景」のセットが、満足度の高いプランです。
東京ドイツ村ウインターイルミネーション
特徴と魅力:快適性とドライブ向き
千葉県にある東京ドイツ村では、約300万球のイルミネーションが広大な芝生広場を彩ります。

最大の特徴は、園内の一部をマイカーに乗ったまま鑑賞できる点です。寒い夜でも車内で快適に楽しめるため、「快適性・ドライブ向き」のイルミネーションとして、シニア層や小さな子ども連れに特に支持されています。
必見のハイライト
広大な芝生をキャンバスに見立てて描かれる「光の地上絵」は、毎年テーマが変わります。少し高い位置にある「見晴らし台」から見下ろすと、その巨大な絵画の真価を味わえます。また、音楽に合わせてイルミネーションが点滅・変化する「光と音のショー」や、七色の光に包まれる全長約70mの「虹のトンネル」も人気です。

東京ドイツ村には、11月中旬に1泊で訪れました。イルミネーションの美しさは格別でしたね。詳細は以下のとおりです。

ドライブでの楽しみ方
アクアライン経由でアクセスしやすく、館山自動車道・姉崎袖ヶ浦ICから約5分と便利です。
ドライブプラン(例)
昼間は、近くの「三井アウトレットパーク 木更津」でショッピングを楽しんだり、「海ほたるPA」で東京湾の夕日を眺めたり、木更津名物の海の幸(あさり料理など)を堪能するのがおすすめです。渋滞を回避するため、イルミネーション点灯時間より早めに現地へ到着するのがベターです。
ドライブ旅行を成功させる共通のコツ
郊外型の三大イルミネーションを快適に楽しむには、いくつかの工夫が必要です。
- 到着時間を工夫する 人気のイルミネーションは、点灯開始前後から19時台が特に混雑します。感動が倍増する「トワイライトタイム(マジックアワー)」を狙うなら、点灯時間の30分前には現地に到着するのがベストです。または、20時以降にピークを外すと運転が楽になります。
- 徹底した防寒対策 郊外のイルミネーションスポットは都心よりも気温が低く、非常に冷え込みます。厚手のコート、マフラー、手袋は必須です。特に足元から冷えるため、滑りにくい靴や厚手の靴下も用意しましょう。「やりすぎるくらい」の防寒対策が必要です。車内にブランケットを積んでおくのも有効です。
- 「光+α」の組み合わせ イルミネーション鑑賞だけでなく、周辺の温泉、ご当地グルメ、観光、買い物を組み合わせることで、1日または1泊2日の冬のお出かけが充実します。
- スムーズな入場と帰路の確認 混雑時でもスムーズに入場できるよう、チケットは事前にウェブで購入しておくのがスマートです。また、帰路の渋滞を避けるため、点灯終了時間帯を外したり、サービスエリアで時間調整をしたり、近隣に宿泊したりするのも有効です。
これらの内容を分かりやすくまとめた動画サイトは、以下のとおりです。ぜひご覧ください。

おわりに
これらの三大イルミネーションは、それぞれ明確な個性を持っています。「あしかがフラワーパーク:芸術性・幻想美」、「さがみ湖イルミリオン:体験型・ダイナミック」、「東京ドイツ村:快適性・ドライブ向き」のように感じられます。冬のドライブ旅行の目的に合わせて選ぶことができます。
美しい光のアートは、見る人の心を温かくしてくれます。今年の冬は、大切な人を誘って、関東三大イルミネーションを巡るドライブへ出かけてみてはいかがでしょうか。宝石箱をひっくり返したような光の世界が、皆様を待っています。

特にドライブ旅行では、郊外型ならではのスケール感と非日常感を存分に味わえるのが最大の魅力です。昼は観光や食事、夜は光の世界へ——冬の関東旅行の王道プランですね
1泊2日なら、昼は周辺の観光やご当地グルメ、夕方から夜にイルミネーション、翌日は道の駅や物産店巡りという流れがおすすめです。「光+温泉+食+買い物」を組み合わせれば、充実したドライブ旅行が楽しめるでしょう。
《 参考情報 》




